モデル授業で教員能力向上へ 北九州市 「達人」21人が各校を巡回

西日本新聞 北九州版

 2019年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、北九州市の小学生、中学生の課題として、基本的な知識や技能の「活用力」が改めて浮き彫りになった。改善には、解法や化学反応の暗記だけでなく、原理や仕組みの理解が不可欠。中心的な対策の一つと市教育委員会が位置付けるのが、授業にたけた21人の「学力・体力向上推進教員」の活用だ。学校を巡回し、モデル授業などで他の教員の能力を高める役割が期待される。

 7月上旬、小倉南区の沼中で、理科の推進教員、坂田公枝教諭のモデル授業があった。テーマは、マグネシウムの二酸化炭素中での燃焼。反応結果の予測を班ごとに考えさせ、各班の発表に対する賛否表明を求め、授業の中に生徒たちを巻き込んでいった。

 「反応前後で原子の数は変わらないんだったよね」「友だちの答えに意見を言ってあげて」と、ヒントを出し、話し合いを促す。各班の答えを坂田教諭が比較し、正解を導いて授業は終わった。

 16年度に導入した推進教員。19年度は中学校9人(数学6、国語2、理科1)、小学校12人を配置する。それぞれ5校程度を巡回し、他の教員が見学できるモデル授業の実施に加え、教員が行う授業への助言を担当する。推進教員は「授業時間内にしっかり考え、理解させる能力を身に付けている」(市教委)という。

 北九州市の全国学力テストの結果は、基礎と応用力を一体的に試す出題となった19年度、小学校の国語を除く教科で全国平均に届かなかった。一方、テストと併せて行われた学習状況のアンケートでは、小学校の算数で「公式の根拠を理解するようにしている」「解き方が分かるようノートに書いている」との回答割合が前年度より伸びた。

 市教委は「すぐに結果には出ないが、子どもの意欲は一定の向上がみられる」として、引き続き人材育成を進めていく考えだ。

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