「循環」が生み出す逸品 佐賀・川副町のアスパラガス 

西日本新聞 夕刊

 「野菜の良しあしは後味で分かる。良い野菜は爽やか。だけど、チッソが効き過ぎると最初は甘くても、えぐみが残るとよ」。友人の有機農家から、そう教えてもらったことがある。 

 “じゅんかん育ち”という名で評判の、佐賀市川副町の高橋恵子さん(59)のアスパラガスは、まさに前者。フカフカの土に生えた1本を生でかじると、最初に感じた優しい甘みがスッと消えた。 

 「子どもとかに、農薬を使ったのは、あんまり食べさせたくなかねえと思い直しよった時、神様がこの栽培法と出合わせてくれた」 

 それまで普通に農薬や化学肥料を使っていた高橋さんが、新たな栽培法に取り組んだのは8年前。佐賀市下水浄化センターで作られる下水道由来のリサイクル肥料をベースに、もみ殻やキノコの廃菌床、竹チップ、キトサン、微生物の活性液などを活用する。 

 これこそが“じゅんかん育ち”のいわれなのだが、おかげで、微生物とミネラルの力で根張りが増し、秀品率もアップ。免疫力が向上して病気も減り、農薬の使用機会も自然と減った。 

 有用微生物が炭素成分を分解し、窒素分を補うことで化学肥料の使用量はゼロに。資材費、労賃など経費が80%減ると同時に、うま味の元になるアミノ酸含有量は20%増えていた。 

 「昔はそうじゃなかったけど、今は家族で毎日、アスパラを食べていますよ」と高橋さん。お勧めの食べ方は、ごまじょうゆだそうです。 (佐藤弘) 

 ▼高橋さんのアスパラガス 1キロ1200円(税込み)。「西日本新聞の『これが旬』で読んだ」と伝えれば、個人にも発送してくれる(送料別)。高橋さん=090(7459)1213、ファクス=0952(45)8390。 

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