横断歩道一時停止8% 人身事故の4割が歩道上 佐賀県内

西日本新聞 佐賀版

佐賀市内の信号のない交差点では、歩行者が渡ろうとしているのに停止せず進む車が多く行き交う 拡大

佐賀市内の信号のない交差点では、歩行者が渡ろうとしているのに停止せず進む車が多く行き交う

 横断歩道の歩行者が巻き込まれる事故が後を絶たない。県内で今年5月までに歩行者が巻き込まれた人身事故のうち、約4割は横断歩道上で起き、死亡事例もある。歩行者が横断歩道を渡っているにもかかわらず一時停止せずに走行を続ける悪質なドライバーも少なくなく、県警は「横断歩道での事故は命の危険につながる」として取り締まりなどの対策を強化している。

 道交法によると、横断歩道ではドライバーは「一時停止し、(歩行者の)通行を妨げてはいけない」と規定。違反すれば罰則の対象となるが、一時停止するドライバーは少ないのが現状だ。

 日本自動車連盟(JAF)が昨年行った調査では、信号機のない横断歩道を渡ろうとしている人がいる時に一時停止した車は1万1019台のうちわずか948台(8・6%)。佐賀の停止率は全国平均よりもさらに低い8・0%だった。

 県警交通指導課によると、県内で歩行者と車による事故は今年1~5月に142件発生。約4割に当たる56件が横断歩道上で起こっている。6月には小城市の国道で信号機のない横断歩道を渡っていた女性が軽乗用車にはねられ死亡した。女性は横断歩道の脇で車が途切れるまで十数秒待った後、道路の横断を始め、中央近くで事故に遭ったという。ドライバーは「漫然と運転していた」と話したといい、小城署は「横断歩道があることは表示している。まず歩行者がいるかどうかを確認すれば防げた事故だった」と指摘する。

 なくならない横断歩道上での事故に県警は危機感を募らせる。県警交通指導課の石橋充次席は「事故件数は氷山の一角で、ヒヤリ・ハットはもっと多い」とみる。「横断歩道は歩行者がいる前提で考え、特に周囲の状況に注意して走らなくては。ドライバーの意識を変えていかないといけない」と強調する。

 県警は7月、佐賀市中心部の7カ所で重点取り締まりを実施した。佐賀北署と佐賀南署などが、歩行者の通行を妨害したなどとして14件を摘発した。

 石橋次席は「ドライバーの『よかろうもん』という意識が重大な事故につながる。歩行者ファーストを徹底してほしい」と呼び掛けている。 

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