水巻でかにんにく知名度上昇 今夏、福岡都市圏で販売へ 

西日本新聞 北九州版

 水巻町の特産品「でかにんにく」の知名度が上昇している。官民でつくる「水巻のでかにんにく協議会」(津田敏文会長)のメディアを活用した広報戦略が奏功。出荷規格を細かく設定するなどブランド化を推進し、今夏から福岡都市圏での試験販売も始まる。地元の小中学校では2学期から給食の食材にも採用された。全国ブランドを目指し、関係者の奮闘が続いている。 

 同協議会によると、でかにんにくは2006年に特産品として売り出したが、生産だけでなく商品開発も担った農家の負担が重く、活動はいったん下火になった。

 17年3月末に発足した同協議会では、農家は生産に専念し、商品開発や販路開拓などを町と民間企業が担う分業制とした。町が乾燥や収穫用の農機を導入し、選果などができる町特産品センター(水巻町頃末南)も18年4月にオープン。九つの出荷規格を設定し、大きくて品質の良いものほど協議会が高く買い取る仕組みに変更した。

 販売面ではメディアの活用を重視し、テレビなどの取材に地元住民らも積極的に協力。約2年4カ月でテレビに約20回登場し、雑誌や新聞にも約15回紹介されたという。協議会関係者は「県内で水巻と言えば、でかにんにくと言われることが増えた」と喜ぶ。

 知名度向上を受け、福岡市のスーパー5店舗で近く、試験販売が始まる。県東京事務所による売り込みもあり、横浜市のホテルが福岡フェアの食材に採用したほか、生活雑貨大手のロフト銀座店でも4月以降、「でかにんにくみそ」が並ぶ。

 また、九州女子大(八幡西区)に委託し、地元の小中学校の給食用にでかにんにくを使ったジャージャー麺やカレーなど約20種類のメニューを開発。2学期から登場する予定だ。町は「子どものころの味は生涯覚えているもの。一人一人がPR大使になってほしい」と願う。

 ただ、町に農地は少なく、作付面積をこれ以上増やすのは難しい。生産者の平均年齢は70代で、継続的な生産には若手の参入が欠かせない。現在はPR費用がかさみ、生産者の利益が低いのも悩みだ。

 津田会長は「今は歯を食いしばってブランドの価値を高める時期。全国区の商品になれば安定収入が望める。将来的には福岡を代表する作物に育てたい」と話している。

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【ワードBOX】水巻のでかにんにく

 通常のにんにくの3倍から5倍の重さがあり、大きい物は約300グラムになる。においが少なく、甘みが強いのが特徴。水巻町内9農家が計約4200平方メートルで栽培し、2018年の収穫量は約5・3トン。収穫した全てを「水巻のでかにんにく協議会」が買い取り、北九州地区のスーパー「サンリブ」などに卸している。

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