柔道井上監督はラグビーファン 南ア戦の感動を指導に生かす

西日本新聞 社会面

ラグビーW杯での日本代表の健闘を願う柔道男子日本代表の井上康生監督 拡大

ラグビーW杯での日本代表の健闘を願う柔道男子日本代表の井上康生監督

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の開幕まで20日で1カ月。ラグビー好きを自任する柔道男子日本代表の井上康生監督(41)は2015年W杯で日本代表が大金星を挙げた南アフリカ戦を指導に生かし、翌夏のリオデジャネイロ五輪で男子全階級のメダル獲得に結び付けられたと感謝する。ラグビーW杯直前の25日に東京で開幕する柔道の世界選手権。好成績を残し、今度はW杯で初の8強を目指す日本代表に弾みをつける「恩返し」を誓う。

 宮崎県出身の井上監督は5歳から柔道一筋。00年シドニー五輪男子100キロ級で金メダルに輝くなど、日本柔道界の顔として08年に引退するまで活躍した。一方、幼少期に柔道以外で関心の高かった競技がラグビーだった。大学の早明戦や当時社会人最強の神戸製鋼の試合をテレビ観戦。「柔道と同じ激しさの一方で、相手や競技を重んじる心がある。もしやれるならばやってみたい競技の一つ」と魅力を語る。3月には考え方で意気投合した元日本代表の五郎丸歩選手(33)=ヤマハ発動機=と一緒にスポーツイベントも行った。

 柔道王国復活を印象づけたリオ五輪。指導に役立つ発奮材料となったのが前年のラグビーW杯で日本が優勝候補の南アフリカから挙げた勝利だったという。東海大の後輩でもあるリーチ・マイケル主将(30)=東芝=が終了間際のラストワンプレーで引き分け狙いではなく、最後まで勝ちを目指した決断に感動した。

 「柔道も最終的に畳の上で闘うのは選手。自分自身を信じ、判断できる人間になれるか。その面で学ばせてもらった」。柔道男子日本代表のミーティングで自主性の大切さを何度も説き、またリオ五輪でラグビー日本代表以上の反響が出る試合をしようとハッパを掛けた。試合中の駆け引きや技の判断などで成長につながり、「大きな力を与えてくれた」と振り返る。

 重圧のかかる自国開催のW杯に臨むラグビー日本代表に「自分たちの持つ能力を信じ、目標を達成できると信じて最高のパフォーマンスを発揮してほしい」とエールを送る。柔道の世界選手権は個人戦全階級と男女混合団体戦での金メダルが目標。「今度はわれわれが微力ながら力になるような闘いを見せたい」と力を込めた。

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