筑邦銀が電子地域通貨 九州初 自治体、商工団体向け発行

西日本新聞 一面

 筑邦銀行(福岡県久留米市)は19日、分散型台帳技術「ブロックチェーン」を活用する地域限定の電子通貨を発行し、利用を希望する自治体や商工団体に原則無料で使ってもらうサービスを始めると明らかにした。紙幣形式などだった地域通貨の電子化で、管理コストが軽減され利用者負担が大幅に縮小する点をPRして利用を促す。電子地域通貨の発行サービス提供は九州の金融機関では初めて。

 地域通貨は1990年代から地域内の消費喚起、地域外からの集客を目的に相次ぎ発行されたが、管理コストが相当かかる弱点があり多くが廃止された。筑邦銀は近年の電子決済技術の向上で課題を解決できると判断。昨夏から、システム基盤を持つ九州電力(福岡市)の協力を仰ぎながら準備を進めた。

 筑邦銀が発行主体となり、地方自治体や商工団体と、利用期間などを取り決める。利用団体は指定地域で無料配布や販売する。入手にはスマートフォンなど携帯情報端末が必要。買い物客らは利用団体が決めた窓口で現金をチャージして入手したり、専用サイトから無料で受け取ったりする。将来的には利用者間の送金も可能にし、地域奉仕活動の謝礼としての活用なども視野に入れている。

 筑邦銀は購入履歴などの情報も把握、地域の商店や企業の販売促進に生かしてもらう。マイナス金利や人口減で金融機関の経営環境が厳しい中、地域経済活性化への貢献で存在感を高め、将来的な取引先、融資の増加につなげたい考えだ。

 筑邦銀によると、サービスの提供は福岡県内を想定。基本的に無料で利用してもらうが長期運営やサービス高度化の場合は利用者に一部負担してもらう可能性がある。

 利用第1弾は同県宗像市で23~25日に開かれる「宗像国際環境100人会議」。持続可能な社会をテーマとする催しで、市や地場企業でつくる実行委員会の主催。来場者は会場で告知される専用サイトにメールアドレスを登録すれば、主催者から千円分の電子通貨が無料配布(先着500人)される。市内の食堂や漁船乗船など体験イベント会場計約20カ所で使える。

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