糖尿病の子支え半世紀 サマーキャンプ運営 学生50人が奮闘中

西日本新聞 社会面

 小児糖尿病の子どもたちが病気と向き合い、自立を目指す「福岡ヤングホークスサマーキャンプ」(17~24日)が、福岡県筑前町の夜須高原福祉村やすらぎ荘で開かれている。51年目を迎えたキャンプの運営を担うのは、福岡市などの約50人の大学生ボランティア。「キャンプ卒業生」の九州産業大経営学部3年・上中颯馬さん(21)がリーダーとなり、かつて自身を包んでくれた先輩たちのように子どもに寄り添っている。

 8日間のキャンプには福岡、佐賀県などから1型糖尿病の49人(5~17歳)が参加。血糖値測定とインスリン注射が欠かせないが、自分でできるよう指導を受けるため、保護者は初日と最終日に送り迎えするだけ。学生たちは医師らの支援の下、子どもたちと寝食を共にし、一緒に運動したり遊んだりしている。

 学生時代にも関わっていた岡田朗医師(63)が「病気から逃げずに、人生を粘り強く生きていける強さを子どもたちに養ってもらう」というキャンプ。学生リーダーの上中さんも、小学2年から高校3年まで参加していた。「みんな同じ病気だから、他の子との違いを気にせずに遊べて本当に楽しかった。大学生に悩み相談もでき、僕を育ててくれた場所です」と語る。

 計5大学の仲間たちと事前に予行キャンプも行い、入念に準備してきた。屋内広場の運動会では一風変わった借り物競走や玉入れ競争を企画し、子どもたちは大喜びで走り回った。おやつも含めた1日5食の食事メニューは、栄養科学部がある中村学園大の学生が心血を注いでいる。

 「別れ際に子どもが抱きつき、『帰りたくない』と言ってくれる。そんなやりがいを感じられるキャンプを続けていくため、今後も多くの学生に力を貸してほしい」。次の半世紀を見据え、上中さんはこう願う。

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