福岡市が飲酒運転ゼロ講座 3児死亡事故から13年 飲み方指導や遺族の講話

西日本新聞 ふくおか都市圏版

 福岡市職員による飲酒運転で3人の子どもが死亡した海の中道大橋(同市東区)の事故から25日で13年を迎えるのを前に、市職員や高校生ら約70人が飲酒運転撲滅に向けた手だてを考えるセミナーが21日、市役所であった。「正しいお酒の飲み方」を学ぶ講座や、飲酒運転事故の遺族による講話があり、飲酒運転ゼロへの誓いを新たにした。

 お酒の飲み方講座はアサヒビールコミュニケーションズ博多支店の鈴木千悠さんが講師を務めた。日本人の約4割はアルコールを分解する酵素の働きが弱いとのデータを示し、飲酒の翌日にも体内にアルコールが残る可能性があることを踏まえ「一人一人が自身の『お酒の適量』を見つけるのが大切」と話した。さらに、飲み過ぎなどを防ぐためアルコール健康医学協会が提言している「適正飲酒の10カ条」を紹介して実践を呼び掛けた。

 2011年に粕屋町で起きた飲酒運転事故で高校生だった長男を亡くした山本美也子さん(51)は、飲酒が疑わしいドライバーを見つけたら警察に通報する大切さを訴えた。

 山本さんは「110番するのはためらいがあるかもしれない」とした上で、「でも通報をすれば、(死亡事故などを起こす前に)された人は飲酒運転をやめるはず」と強調。25日が近づいていることに触れて「13年前は通報を誰も考えられない時代だった。(3児死亡事故の起きた)福岡県にいるなら、通報するのが当たり前という時代に変えないといけない」と協力を求めた。

 3児死亡事故以降も、市職員による飲酒運転はなくならない。事故後、14人が逮捕、摘発された。毎年のように繰り返される状況を断ち切ろうと、市はこれまでに飲酒運転を「原則、懲戒免職」とする厳罰化や研修の徹底など取り組みを重ねている。

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市役所で25日に集い 黙とうや催し計画

 3児死亡事故から13年となる25日、福岡市は「飲酒運転ゼロを誓う、市民の集い2019」を市役所西側ふれあい広場などで開く。

 飲酒運転撲滅を目指す官民組織「チーム・ゼロ・フクオカ」などとの共催。午後3時からの啓発イベントではアルコールパッチテストやバーチャルリアリティー(仮想現実)による飲酒運転の疑似体験コーナー、車に設置する飲酒運転防止装置「アルコール・インターロック」の紹介などがある。

 午後5時からは撲滅大会。関係者や市民が集まり黙とうや折り鶴の伝達式などで飲酒運転ゼロを誓う。

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