知的障害者の親に責任なし 大分地裁判決 男性突き落とし死で

西日本新聞 社会面

 大分市のマンションで2014年、知的障害がある男性=当時(42)=に2階から突き飛ばされて亡くなった男性管理人=同(62)=の遺族が、加害男性の両親に5364万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が22日、大分地裁であった。佐藤重憲裁判長は「両親は親権者ではなく、監督義務も負っていなかった」として請求を棄却した。

 遺族側は、両親は責任無能力者の損害賠償責任を定めた民法上の「監督義務者」に準じると主張したが、佐藤裁判長は「同居していても見守る法的義務は発生しない」と指摘。さらに、当時70代だった両親と男性との年齢差や体力差、両親に対する男性の普段の暴力なども踏まえ、両親は男性の加害行為を防ぐための監督義務を引き受けていたとはいえないと判断した。

 判決によると、男性は14年10月31日、マンション2階の廊下付近の階段から管理人を突き飛ばし、階段下に転落させて死亡させた。

 男性は17年7月に傷害致死容疑で書類送検されたが、大分地検は責任能力がないとして同年10月、不起訴処分とした。男性は同年11月に病死した。

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