空き家登録、半年で1件 佐賀市の3月スタート制度 識者「民間と同じでは」

西日本新聞 佐賀版

制度が始まって半年近くたっても1件しか登録されていない「佐賀市空き家等情報登録制度」のインターネット画面 拡大

制度が始まって半年近くたっても1件しか登録されていない「佐賀市空き家等情報登録制度」のインターネット画面

 全国の「空き家バンク」のネットワークとつなぎ、空き家などの解消を促す佐賀市の「空き家等情報登録制度」が3月に始まったものの、半年近くたっても登録が1件にとどまっている。市空き家対策室は「相談はあるが、登録には結びついていない」という。識者は「空き家情報をインターネットに掲載するのは民間が既に取り組んでおり、同じことをしても市街地でも進む空き家問題の解決にはつながらない」と指摘している。

 市は2月に県宅地建物取引業協会、全日本不動産協会県本部と協定を締結。空き家所有者から物件の登録を受けると、両団体に情報を提供して国土交通省が運営する「空き家バンク」に掲載してもらい、インターネット上で購入や賃貸での入居希望者を募る制度を3月にスタートさせた。別荘や土地、倉庫まで門戸を広げているのが特徴だ。

 市空き家対策室によると、国の2013年の調査で市内の空き家は、市の住宅総数の15・1%に当たる1万5800戸に上った。08年の12・3%から2・8ポイント増え、21年には21・1%に達すると推計され、「空き家対策は喫緊の課題」(同室)という。

 だが、登録実績は23日時点で、同市田代1丁目の空き地の1件のみ。同室は「相談の中でマッチングできそうな良質な空き家物件があれば、(バンクを通さず)不動産業者に直接紹介している。登録は少ないが、民間とのやりとりは機能しており問題ない」としている。

 佐賀大の荒牧軍治名誉教授(都市工学)は「市は危険な空き家の撤去といった対策はしているが、リフォームなど空き家の利活用は十分ではない。利活用を促す仕組みづくりに積極的に取り組むべきだ」と話した。

佐賀県の天気予報

PR

PR

注目のテーマ