若者、風化する飲酒事故 福岡の3児死亡事故から13年

西日本新聞 一面

 福岡市東区の海の中道大橋で2006年、3児が犠牲となった飲酒運転事故から25日で13年を迎えた。福岡県では今年6月末現在、飲酒事故による死者数は7人で前年から5人増えた。このうち4人は20代で、酒を飲んで自ら死亡事故を起こした。「8・25」を知らない若い世代の意識の低さが懸念される。市は飲酒運転撲滅大会を開き、事故現場では市民が3児の冥福を祈った。

 九州7県の飲酒事故による死者数は前年と同じ16人。内訳は福岡7人▽長崎3人▽佐賀2人▽熊本、大分、宮崎、鹿児島1人。

 福岡で死亡した20代の4人のうち1人は乗用車を運転中、別の車に追突する事故を起こした。残り3人は車やバイクの運転中に電柱などにぶつかる単独事故だった。

 飲酒運転の事故数は190件(前年比3件増)で、福岡74件、長崎27件、鹿児島25件、宮崎24件-の順。福岡では昼間帯(午前6時~午後6時)の事故が増加傾向で39件。夜間帯(午後6時~午前6時)の35件を上回った。昼間帯に事故を起こした人の6割以上は自宅で飲酒。8割は免許の取り消し基準(呼気1リットル当たり0・25ミリグラム)以上のアルコール分が検出された。

 福岡市役所前であった大会には約2千人が参加。高島宗一郎市長は飲酒運転がなくならない現状を踏まえ「痛ましい事故の記憶を風化させてはならない。いま一度、不断の努力をする覚悟を新たにし、撲滅への取り組みを進める」とあいさつ。参加者全員が「飲酒運転はしないぞ、させないぞ、絶対許さないぞ、見逃さないぞ」とシュプレヒコールを上げた。

 海の中道大橋には朝から市民が次々と訪れ、菓子や花を手向けた。

 3児と同世代の孫がいる広津誠さん(70)=同区=は「飲酒運転は絶対に許されないと肝に銘じるべきだ。最近はあおり運転も多い。一人一人が考えて運転をしないといけない」と語った。ジョギング途中に立ち寄った会社員徳康由さん(58)=同区=は「二度と悲惨な事故が起こらないように」と黙とうをささげた。

 福岡県警は25日夕から26日朝にかけて、県内約40カ所で一斉取り締まりを行う。

 

PR

PR

注目のテーマ