虚偽報告、局長ら17年6月覚知 宮崎市交付金不正問題で第三者委報告

西日本新聞

調査報告書について記者会見する町元真也委員長(中央)ら第三者委員会の弁護士=23日、宮崎市役所 拡大

調査報告書について記者会見する町元真也委員長(中央)ら第三者委員会の弁護士=23日、宮崎市役所

 宮崎市の職員が国交付金事業で国に虚偽報告書を提出し、民間業者に3210万円を交付していた問題で、弁護士3人でつくる第三者委員会は調査報告書を公表した。第三者委は職員による虚偽の報告書作成について、担当課長や局長が覚知した時期は、市が説明していた約1年前にあたる2017年6月に既に把握していたと認定。会計検査院に対して事実と異なる説明をしていたと指摘した。

 交付金は、加工食品の開発製造のための設備投資費用を民間事業者に助成するもの。14年度に業者が申請したが、事業完了期限の15年3月末には間に合わず、当時の市の担当職員が間に合ったように偽った報告書を作成した。

 市から調査の委託を受けた第三者委は、市関係者17人と外部3人の計20人を聴取して報告書をまとめた。

 これまで市は、18年5月の会計検査院の指摘で虚偽報告を覚知したと説明していたが、報告書は、担当課の工業政策課が「遅くとも17年6月19日」の時点で機器が期限内に設置されなかったこと、当時の職員が虚偽報告書の作成に関与したことを課長と商工戦略局長に報告していたと認定。同年7月の会計検査院調査に、同課が「期限内に設置されていたと認識」と事実と異なる回答をしたことについて、「公務員として許される範囲を逸脱した」と厳しく批判した。

 この17年時点で、戸敷正市長や副市長が、虚偽の実績報告書作成の事実などを知っていたかについては「証拠関係上認められなかった」とした。

 一方、補助金の交付を受けた市内の食品加工会社については、虚偽の実績報告書だと認識した上で押印し提出し、さらに機器を目的外使用していると認定。市は交付金返還請求を要するとした。ただ、虚偽報告を主導した市の違法性の程度は「極めて大きい」として、返還請求額が制限される可能性を指摘した。

 第三者委は23日、市議会に調査報告書の内容を説明。虚偽報告の把握時期について、市の従来の説明を覆す文書が市職員から7月18日に提出されていたことも明らかにした。

 市議会報告後に記者会見した第三者委の町元真也委員長は「交付する側の市、申請する側の事業者とも、法令順守、コンプライアンスに関する認識が不十分だった」と指摘した。

 戸敷市長は第三者委の報告書について「調査報告書の内容をよく確認し、今後の方針を検討したい」とコメント。市は今後、職員の処分や業者への補助金返還請求を検討する。

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