「9月から2学期」今は昔? 広がる夏休み短縮、前倒し

西日本新聞 社会面

 「2学期は9月から」がなくなりつつある。公立小中学校で授業時間確保や酷暑に伴う熱中症防止などを理由に、夏休みの短縮や前倒しが広がっているからだ。福岡県内では今年、7割超の学校が8月最終週に2学期を始める。「縮む夏休み」に児童や教育現場の受け止めはさまざまだ。

 「夏休みが短いと宿題が終わらない。お母さんは『お昼ご飯を用意しなくて済むから助かる』と言っていたけど、もっと友達と遊びたかったな」

 27日、2学期の始業式があった福岡市南区の横手小。6年の大川内萌花(ほのか)さん(11)は休みの終わりを惜しむように話した。同市では、学力向上を図る目的で授業時間を増加、2016年度から夏休み短縮を実施している。

 市内は全小中学校でエアコンを導入済み。高田幸平校長は「『もう2学期か』という印象は毎年あるが、学習しやすい環境は整っているし、授業数が増えた中で余裕ができる」と語る。

 夏休み期間は原則、市町村の教育委員会が定める。福岡県教委によると、県内の2学期制を除く922小中学校のうち、690校が26~30日に2学期の始業式を予定している。北九州市も1週間ほど短縮し、26日に始業式を実施した。短縮した学校の多くで授業時間の確保が理由だ。

 大分県では18市町村中、13市町が8月中に2学期を始める。津久見市は、20年度からの新たな学習指導要領で3年生以上の授業が年35時間増えることに備え、1週間短縮した。市教委は「1年早い措置だが様子見として決めた。台風など不測の事態が起きると時間が足りなくなるかもしれない」と先を見据える。

 熊本市は改元による5月と10月の休日増加などにより、夏休みを6日間短縮した。ただ、短縮は今年だけで、来年以降の新指導要領分は予備の授業時間を充てることで確保できるという。

 暑さ対策も理由としてある。福岡県香春町は1週間、夏休みを前倒しした。「梅雨明け後の酷暑は、体が暑さに慣れておらず、熱中症などが心配されるため」と担当者。短縮はせず、26日に始業式があった。

 記録的猛暑となった昨年は、文部科学省の要請もあって夏休みを延長する学校もあったが、今年はその動きはない。今後も教育環境の変化や気候を踏まえた期間設定に、教育現場は頭を悩ませそうだ。

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