平戸市 72時間雨量500ミリ 7市町に大雨特別警報

西日本新聞 長崎・佐世保版

 県内は28日も北部を中心に激しい雨が降り、気象庁は数十年に一度の雨量が予想される大雨特別警報を発表した。同日午後までの72時間に降った雨は、平戸市で8月の平年降雨量の約2・5倍に当たる500ミリを超えた。

 長崎地方気象台によると、28日午後3時20分までの72時間の降雨量は、松浦市で観測史上最高の453ミリを記録した。

 この72時間の降雨量が最も多かったのは平戸市の532ミリで、平年の8月の1カ月間に降る215・6ミリを大きく上回った。佐世保市(360ミリ)、小値賀町(326・5ミリ)、大村市(262ミリ)、壱岐市石田町(224・5ミリ)でも8月の平年降雨量を超えた。

 大雨特別警報は28日午前5時54分に佐世保市、平戸市、松浦市、川棚町、波佐見町、佐々町、小値賀町に出され、午後2時55分に解除された。

 対馬海峡付近にある秋雨前線は、30日まで停滞する見通し。29日未明まで雷を伴った激しい雨が降り、同日午後6時までの24時間雨量は県内の多い所で120ミリと予想されている。気象庁や自治体は引き続き、土砂災害や雷雨への警戒を促している。

 

■避難指示 4万3743人に 佐世保線 運転見合わせ

 大雨の影響で、県内は28日も道路の冠水や住宅への浸水が相次ぎ、列車や高速バスの運行が止まった。

 県災害警戒本部によると28日午後8時半までに、佐世保市や平戸市などの住宅で床上浸水15件、床下浸水66件が確認された。崖崩れで12カ所の道路が通行止めになった。

 平戸市中野大久保町の中野中では、体育館のそばで土砂が長さ約60メートル、高さ20メートル以上にわたって崩れ落ちた。午前8時ごろ、大雨被害の見回り中に気付いた山野雅彦さん(56)は「新学期に影響しなければいいが」と心配していた。

 佐世保市では早岐川の花高バイパス橋観測所で氾濫危険水位を超え、市は早岐地区の3万3310人に避難指示を出した。

 早岐地区で自治会長を務める柴田憲治さん(72)は午前4時ごろ、早岐川増水の連絡を受けて水門を閉めに走ったが、既に川の水が道路にあふれていた。「明け方だったので間に合わなかった」と話した。

 避難指示の対象は佐世保市江迎町、松浦市上高野地区、下高野地区を合わせて1万8218世帯、4万3743人。避難所は14市町の133カ所に開設され、426人が身を寄せた。

 27日に冠水し、給水できなくなった佐世保市鹿町町の歌ケ浦浄水場は、28日午前6時15分に復旧した。

 JRは佐世保線が始発から全線で運転を見合わせ、特急みどりやハウステンボスが運休した。松浦鉄道は設備点検のため、29日も始発から全線で運転を見合わせる。長崎道や西九州道が通行止めになった影響で、長崎市や佐世保市と福岡方面を結ぶ高速バスは軒並み運休した。

 キヤノンの製造子会社でデジタルカメラを製造している波佐見町の長崎キヤノンは、28日の操業を取りやめた。

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