長崎駅スカイロード構想 暗雲 県とJR、思惑に相違

西日本新聞 長崎・佐世保版

 2022年度に暫定開業を予定する九州新幹線西九州(長崎)ルートの長崎駅ホームと、国道の向かい側の県庁舎駐車場棟をつなぐ「スカイロード」構想が頓挫の危機にある。スカイロードを渡れば、海がある。計画主体の県は乗客を海へ誘導したい考えだが、駅管理者のJR九州は「経済効果」を優先したく、隣の商業施設に導きたい。新幹線効果を巡る双方の思惑は一致せず、実現は容易ではなさそうだ。

 7月18日、県庁ロビーに置かれていた庁舎の模型からスカイロードが撤去された。「設置が決まっているかのような誤解を与えてしまうので…」。県都市政策課の担当者は釈明しつつ、こう付け加えるのを忘れなかった。「ホームと駐車場棟を結びたい思いは、何一つ変わっていません」

 スカイロード構想は13年に県が公表。ホームに降り立つ乗客を、フェリーターミナルなどが見渡せる駐車場棟の屋上まで導き「離島まで足を延ばしてもらいたい」との狙いがある。

 駐車場棟はホームの南側約100メートルに位置。屋上部分の高さを新駅ホームと同じ地上12メートルに設計し、芝生と樹木を配した展望スペースを整えるなど丹念に準備を進めてきた。

 ところが、JRは乗客を南側ではなく、ホーム東側にある商業施設に誘導したいというのだ。協議を重ねても考えが一致せず、妥協点を見いだせていない状態。移転前の旧庁舎時代に作られた新庁舎の模型には通路が架けられていたが、やむなく撤去したという。

 ただ、スカイロードは中心市街地と稲佐地区を結ぶ「旭大橋」と立体交差させるため、大橋の大規模な改修工事も必要で、費用面でかねて困難視されている。たとえJRが同意したとしても、容易ではない状況は変わらない。

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