19世紀の英国の急進的な芸術家集団「ラファエル前派」

西日本新聞 社会面

 19世紀の英国の急進的な芸術家集団「ラファエル前派」。ミレイ、ロセッティら、フランス印象派ほど知られていない彼らの画業を伝える展覧会が福岡県久留米市美術館で開催中だ。聖書やギリシャ神話を主題にした絵が多く、日本人にはなじみが薄く感じたが、明治浪漫主義を代表する久留米出身の洋画家青木繁が、これらの画家の影響を受けたと知り興味が湧いた。

 青木は東京美術学校時代、日本に印象派の画風を吹き込んだ黒田清輝に師事した。なぜ英国のラファエル前派に傾倒したのか。美術館の佐々木奈美子学芸員は「フランス絵画が日本の画家に圧倒的な影響力を持つ前の明治時代、英国が西洋美術の窓口だった時期がある」と教えてくれた。

 留学経験のない青木は、ラファエル前派を雑誌などで知ったようだ。人物配置など構図が似た絵もあるが、先人の表現を巧みに消化し、自己のものに高めている。展覧会は9月8日まで。 (本山友彦)

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