“東洋一”高千穂鉄橋に遊歩道 町、廃線を観光活用 3-4年後完成

西日本新聞 社会面

渓谷や棚田の景観が楽しめるとして観光客に人気の高千穂鉄橋を走る観光用カート=30日、宮崎県高千穂町 拡大

渓谷や棚田の景観が楽しめるとして観光客に人気の高千穂鉄橋を走る観光用カート=30日、宮崎県高千穂町

 宮崎県高千穂町は30日、長さ352メートル、水面からの高さ105メートルと鉄道橋としては「東洋一の高さ」とされた高千穂鉄橋に遊歩道を、周辺に土産店などを設ける構想を発表した。2005年の台風14号の影響で旧高千穂鉄道は08年に廃線となったが、鉄橋など線路の一部を使った観光用カートが観光客や外国人に人気で、鉄道遺産の観光施設化が雇用創出など地域活性化につながると判断した。町は完成を3~4年後と想定。入場者年間30万人以上と見込んでいる。

 地元住民らでつくる民間会社「高千穂あまてらす鉄道」は10年に旧高千穂-旧天岩戸駅間で観光用カートの運行をスタート。13年7月に高千穂鉄橋先まで往復約5キロに延長した。乗客数は11年度に約3千人だったが18年度は約5万2千人に増加。この間、町は06年の完成から約10年で1千万人が入場した「九重“夢”大吊橋(おおつりはし)」(大分県九重町)を視察するなど高千穂鉄橋の活用策を検討してきた。

 構想では、線路両側か、線路約11メートル下にある点検通路を拡充するなどして歩道を整備する。事業費は、さびが進む高千穂鉄橋の再塗装を含め約10億円。入場料などで年間1億3千万円の収益を見込む。撤去予定だった高千穂鉄橋以外の鉄橋やレール、旧高千穂駅と旧天岩戸駅は保存する。

 記者会見した甲斐宗之町長は「人が歩き、線路上を乗り物が走るような観光資源はほかにはない。鉄道ファンの力も借りて鉄道遺産を保存したい。クラウドファンディングやふるさと納税なども検討する」と話している。

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