小郡市、2件を文化財指定 大保池のオニバス群落

西日本新聞 筑後版

 小郡市教育委員会はこのほど、同市稲吉地区に伝わる「稲吉老松神社天神信仰資料」を有形文化財に、同市大保のため池に自生する「大保池のオニバス群落及(およ)び水生生物群集」を天然記念物にそれぞれ指定した。

 天神信仰資料は、2016年に見つかった掛け軸「稲吉老松神社菅公縁起絵」(全2幅)、縁起絵の内容を解説するとじ本や巻物など計6件から成る。縁起絵は菅原道真の生涯と、道真が「天神さま」となって霊験を示す様子を描き、庶民に天神信仰を広めるために使われた。今回の掛け軸は江戸末期から明治期制作とみられ、最後の場面に老松神社創建の様子も描かれており「地域性が高い」と評価された。縁起絵は県内では太宰府天満宮蔵の2点と、春日市の個人蔵1点しか見つかっていない。

 オニバスは一年草で春に発芽し、夏の最盛期には約2メートルの葉を広げる。環境省が絶滅危惧2類に指定しているが、大保池では17年、自生が確認された。50~60年ほど前も自生していたという証言があり、種に休眠性があることから、半世紀の眠りを経て発芽したのではないかと評判になった。

 その後の調査で、福岡県天然記念物の植物「ツクシオオガヤツリ」やミナミメダカ(環境省・絶滅危惧2類)など、ほかにも希少な植物や水生生物が多く成育していると分かった。オニバスは県内では飯塚市、みやま市、遠賀町が天然記念物に指定している。

 いずれも市文化財保護審議会が7月、市教委に文化財指定するよう答申していた。市埋蔵文化財調査センターでは新指定の市文化財を紹介するパネル展を開いている。

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