キャリア決済 被害補償 au、ソフトバンクも導入へ

西日本新聞 一面 坂本 信博

 インターネットで購入した商品の代金を携帯電話の通信料金と合算して支払う「キャリア決済」(電話料金合算払い)を悪用した詐欺被害が横行する一方、携帯電話大手に補償制度がなかった問題で、KDDI(au)とソフトバンクは利用規約を改定し、不正利用の被害補償制度を導入する方針を明らかにした。NTTドコモは既に導入済みで、大手3社に制度が整うことになる。

 従来は、携帯電話会社をかたるメールを送り、偽サイトに誘導して個人情報を不正入手する「フィッシング詐欺」で、ユーザー自身が偽サイトでID・パスワード・暗証番号を入力した場合、ユーザーが代金を支払う規約になっており、損失補償の制度がなかった。

 本紙「あなたの特命取材班」の報道などを受け、ドコモは8月28日付で規約を改定し、被害額を原則全額補償する制度を導入。auは「auかんたん決済」、ソフトバンクは「ソフトバンクまとめて支払い」の規約をそれぞれ改定し、被害補償制度を導入することを検討しているという。

 auは「準備でき次第、速やかに対応する」。ソフトバンクは「ユーザーの需要に沿って、必要な補償を検討するための準備を進めている」としている。ドコモは、規約改定前に発生した被害も原則対応するとしているが、両社は過去の被害への対応は未定という。

 政府は、10月の消費税増税時のポイント還元も視野に、キャッシュレス化を推進している。クレジットカード決済の場合、ほとんどのカードに盗難保険が付き、届け出をして不正利用と認められれば損失額をカード会社側が負担する。携帯大手は補償制度がない状態が長く続いていた。

 被害者や国民生活センターは「泣き寝入りするしかないのが現状」と、改善を訴えていた。

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