福大学長コンプラ違反 若葉高移転、承認経ず推進 特別委指摘

西日本新聞 一面

 福岡大の山口政俊学長が、付属若葉高(福岡市中央区荒戸)の移転計画を巡り、理事会などの承認を経ないまま事業を進めたとして福大の特別委員会からコンプライアンス(法令順守)違反を指摘されていたことが分かった。計画は4月に白紙撤回されたが調査費など数千万円の損害が発生しているとされ、学長の責任を問う声が出ている。

 福大は昨年2月、若葉高の同大高宮校地(同市南区大楠)への移転計画を発表。ところが、建設資材や人件費の高騰で建設費が大幅に膨らんだことを理由に計画を白紙撤回した。

 複数の関係者によると、福大側は当初、新校舎建設費を約60億円と想定し、理事会の承認を得た。しかし業者の企画提案を経て建設費は約80億円に膨れあがり、昨年12月の理事会にあらためて提示。承認を得る過程で評議員会に諮ったところ「根拠が不明瞭」などと反発を受け、増額案は否決された。

 その後、福大側から再提案はなかったが今年1月、移転先で地質を調べるボーリング工事が進んでいることが判明。これが問題視され、特別委は7月、正式な手続きを経ずに事業を進めたことは学長としての「忠実義務」に違反とするとの報告書をまとめた。事務局長の責任も指摘し「コンプライアンスの励行」が組織全体に浸透していないことに根本的な原因があると結論付けた。

 忠実義務は私立学校法で規定し、文部科学省は「法人が違反した場合、行政指導の対象にもなり得る」とする。

 学長らは責任を認めて8月29日の理事会で損害の一部として、数百万円を支払う案を提示したが否決されたという。西日本新聞の取材に対し、山口学長は「理事会でいろんな話は出ているがコメントできない」と話した。

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