スローライフ夢追い続け がんで死去 釘山さんの記録 諫早CATV、7日上映会

西日本新聞 長崎・佐世保版

 諫早市飯盛町の丘陵地を開墾して農業や養蜂業などに取り組み、昨年11月に71歳でがんで亡くなった釘山昭則さんのドキュメンタリー「スローに生きる!~夢を追い続けた人生」が7日午後2時から、同市の諫早図書館で上映される。制作したのは地元のCATV局「諫早ケーブルメディア」ディレクターの森下拓磨さん(30)。釘山さんが亡くなるまで3年半密着した作品は、今年の第15回ケーブルテレビ九州番組コンクールの特集番組部門で優秀賞を受賞した。 

 釘山さんは横浜市の会社を退職し、2007年、「自由に生きたい」と妻や3人の娘と離れて故郷の飯盛町に移住。橘湾を望む丘陵地を重機で切り開き、梅林や宿泊施設、展望台などを備えた「殿(とん)の山ファーム」を開設した。

 森下さんは番組の取材で釘山さんと出会った。15年4月からハンディーカメラを手にファームに通い、釘山さんの奮闘を撮影して毎週5分間の番組にして放送。橘湾の四季の風景とともに評判になり、異例の長期企画になった。

 18年4月、森下さんは釘山さんから呼び出された。「末期の膵臓(すいぞう)がんと診断されたんだよ…」。ファームでは釘山さんが「たくさんの人が集える場所に」と思い描いた母屋の建設が始まっていた。

 番組は釘山さんの希望で病状を隠して続けられ、11月に亡くなるまで計165回放送。その後、がんの告白や建設中の母屋で夢を語るシーン、仲たがいしていた家族がファームに集い釘山さんをみとる様子など、生前は放送されなかった映像も交えたドキュメンタリーが制作された。

 亡くなる直前、2人がこんな言葉を交わす場面がある。

 「釘山さん、あなたに会えて良かったです」

 「…ありがとう」

 森下さんは「夢を追い続けた釘山さんに、自分がこれからどう生きればいいのか考えさせられた。その思いを一人でも多くの人に伝えることができれば」と話す。上映会は入場無料。

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