つながらない「いのちの電話」改善へ一歩 相談集中、半数対応できず…試験的に拡充

西日本新聞 社会面

 悩んでいる人の話を聞いて自殺防止につなげる「いのちの電話」が、毎月10日に開設しているフリーダイヤルを試験的に拡充する。相談が集中し、半数に対応できていないため、今月と来年3月は10、20、30日の月3回に増やすという。主催者は「フリーダイヤルにかかってくる相談は深刻なケースが多い。つながらない事態を少しでも改善したい」と話している。

 いのちの電話は、全国約50カ所で社会福祉法人などがそれぞれ運営しており、普段は各拠点がボランティアの都合などに応じて相談を受け付けている。毎日24時間、受け付けているのは約20カ所。電話料金は通常、電話をかけた相談者側が負担する。

 その負担を減らそうと、全国の運営者でつくる一般社団法人「日本いのちの電話連盟」は2001年にフリーダイヤルを開設。厚生労働省の補助事業として毎月1回、各拠点が持ち回りで対応してきた。

 近年、相談数が増えており、例えば16年5月には約5万5千件の電話が殺到、電話に出ることができた「応答率」は6%に当たる約3200件にとどまった。いたずらも多く、17年からは番号非通知の電話に制限をかけているが、まだ半分程度は電話をかけても話し中になるという。

 フリーダイヤルの利用者には電話料金支払いに苦しむ困窮者も多いとみられ、自殺に絡む相談が毎回、通常の電話相談の3倍に当たる3割前後を占める。

 試験的に拡充するのは自殺予防週間が設けられた9月と、自殺対策強化月間である来年3月。同連盟広報委員の川尻正之さんは「これまでつながらず諦めていた人に、利用してもらえれば」と話した。

 フリーダイヤル(0120)783556。10日は午前8時から翌午前8時までの24時間で、20日と30日は午後4時から午前0時まで。

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