滑走路 新社屋に建設へ タカギ人材確保に一役 小倉南区 23年完成へ

西日本新聞 社会面

 浄水器メーカー大手のタカギ(北九州市)が、全国でも珍しい航空機用の滑走路を備えた新しい本社屋を建設する計画を進めている。本業とは直接関係はないが、「飛行場を持つ企業」として、優秀な人材採用につなげる狙い。今年夏には4機目となる小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」を購入した。新社屋建設用地も確保しており、2023年の完成を目指す。

 新本社屋の移転建設予定地として、同市小倉南区の山林約33万平方メートルを取得。地権者が複雑に入り組んでいたため、買収交渉に20年以上かかったという。計画では、約16万平方メートルの敷地に新しい本社屋と500メートル級の滑走路を整備する。総事業費は約200億円。

 同社は7月に購入した「ホンダジェット」のほか、プロペラ機2台とモーターグライダー1台の計4機を保有。格納庫は北九州空港にあり、操縦免許を持つ社員のほか、交流がある大学の航空サークルにも無料で開放。全国の航空関係の大学生などに広く知られる存在で、有名大学からの入社希望者も増加している。

 そもそも同社が初めて航空機を購入したのは1980年代初め。オイルショックのあおりで前身の「高城精機製作所」の経営が悪化し、新会社を立ち上げて再出発したばかりだった。「中小企業の人材集めにはインパクトが必要」との判断で、創業者でもある高城寿雄会長(81)の趣味だった航空機の導入案が浮上。当時としては思い切った決断だったが、結果として「社有機がある企業」がアピール材料となり、全国から集った人材が会社再建の原動力になったという。

 高城会長は「滑走路付きの社屋は社員だけでなく、市民の誇りにもなるはずだ。航空機を通して広く夢を与える企業を目指したい」としている。

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ