心のケアチームが支援 県派遣、避難所住民に目配り

西日本新聞 佐賀版

 記録的大雨で自宅が浸水被害を受けて県内の避難所に身を寄せる人たちに疲労の色が目立ち始めている。県は4日から医師と保健師2人1組の「心のケアチーム」を避難所に派遣、避難者の心身の悩みや症状に目を凝らし、相談を受ける。ただ、復旧など先の見えない状況に避難の長期化を懸念する声も出ている。

 油が流出した鉄工所近くに住んでいた避難者の男性(80)は、自宅が浸水して油まみれになり取り壊すことにした。「睡眠薬を飲んでも早く目が覚める。長引いて精神的に厳しいので、月内にはどこかの部屋を借りたい」と避難所生活の長期化に苦しむ。

 「変わりないですか? お子さんは何年生だっけ?」。4日夕、大町町の避難所で心のケアチームの精神科医、野上耕二郎さん(51)が女性に声を掛けた。「子どもはむっとしたり、感情に変化が出たりしやすいので伸びやかに過ごさせることが大事です」と助言。保健師は「こころの相談会」の日程を記したチラシを女性に手渡した。

 野上さんは「避難から1~2週間が過ぎると先が見えず、疲労や相談がピークになっていく」と警戒する。体がだるかったり、眠れなかったりする心身の不調を訴えていなくても、我慢している人に声を掛けて悩みを聞くことで早期の異変発見や不安の解消につながる。深刻な状態になる前に医療機関での受診を勧めるなど未然防止に努めている。

 4日に武雄市と大町町が避難指示を解除したが、5日午前7時時点で武雄市と大町町に計76世帯、160人が避難。県内の避難所では保健師と看護師が計10人態勢で昼夜を問わず避難者をサポートしている。

 県障害福祉課は「避難者の状況によってチームの態勢ややり方を変えながら、継続してケアに取り組んでいく」と話している。

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ボランティアに無料入浴券1000枚 武雄温泉

 大雨の被災地に入ったボランティアに疲れを癒やしてもらおうと、武雄市の武雄温泉株式会社が5日、「元湯」「蓬莱(ほうらい)湯」の無料入浴券千枚を武雄市に贈った。市のボランティアセンターに訪れたボランティアに配布する。

 同社は「元湯」など4浴場と排水ポンプに浸水被害を受けたが、8月29日には営業を再開。同社の岸川日出男総務課長は「被害は他に比べると小さかった。武雄のために来ていただいている方に汗を流してもらいたい」と話している。

 無料入浴券の使用期限は9月末まで。1日にも千枚を市に贈っており、すでに300枚が使われたという。 

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