新聞業界は「戦国時代」ではなく「幕末」だ

西日本新聞 社会面 坂本 信博

 西日本新聞は今年で創刊142年。新聞業界の現状は、各紙が版図拡大にしのぎを削る戦国時代というより、本紙創刊10年前の幕末に似ている。徳川幕府のように長く続いた紙の新聞が、インターネットという黒船の出現で「攘夷(じょうい)か開国か」(紙かデジタルか)と揺らいでいるからだ。

 幕末は、危機感を共有する地方の諸藩が連携した雄藩連合が新時代を切り開いた。新聞業界では今、本紙「あなたの特命取材班」を皮切りに、読者起点の双方向型調査報道「オンデマンド調査報道」に取り組む地方紙連携の輪が、北海道新聞から琉球新報まで全国12紙に広がっている。

 各地域で、郷土愛でも取材態勢でも全国紙や通信社を上回ると自負する地方紙同士が、取材・調査テーマを共有して情報や記事を交換し、協働する。紙もデジタルも使い、面白くて世のため人のためになるニュースを掘って発信する「雄藩連合」をさらに進化させたい。 (坂本信博)

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