原発のテロ対策施設、設置巡り情報公開に差異 事前了解、佐賀は公表、鹿児島は非公表

西日本新聞

 原発のテロ対策施設「特定重大事故等対処施設(特重施設)」の設置を巡り、九州で原発が立地する鹿児島県と佐賀県で情報公開に差が出ている。特重施設設置は、九州電力と県が結ぶ安全協定に基づく県の事前了解が必要。鹿児島県が了解した事実を非公表としたのに対し、佐賀県は公表した。九電は鹿児島県からの了解は発表せず、佐賀県からは了解を得たと公表した。

 川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の特重施設は2017年4月5日に原子力規制委員会が設置を許可。鹿児島県は2日後に了解したが、事実を公表しなかった。玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)の施設は、19年4月3日に許可。佐賀県は4カ月後の8月9日に了解。県庁を訪れた九電幹部と副知事が、了解文書を手渡すやりとりを公開した。

 鹿児島県の三反園訓知事は16年の知事選で、脱原発を掲げ当選。同年12月に「県民に分かりやすい情報発信を行う」などとして、川内原発の安全性を確認する専門家委員会を設置した。特重施設の了解については、委員会に諮っていない。

 佐賀県は了解前に「原子力安全専門部会」で、九電と原子力規制庁の担当者を呼んで質疑を交わした。同県は「委員会での議論が了解を判断するプロセスで非常に重要」とする。

 鹿児島県の反原発派は「東京電力福島第1原発事故以降、より透明性が求められる原発政策を公表しないことはあり得ない」と批判する。

 西日本新聞の取材に九電は、鹿児島県の了解を非公表とした理由を明らかにせず、「今後は川内と玄海で情報発信を統一していく」とした。

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