目指せ!世界チャンプ 全国大会に10人出場 小倉南区「HKボクシングジム」

西日本新聞 北九州版

 8日に後楽園ホール(東京)で行われる15歳以下のボクシングの全国大会に、10人もの選手を送り込むボクシングジムがある。小倉南区の「HKスポーツボクシングジム」。かつてプロの西部地区新人王に輝いた桑原秀彦会長(44)が2007年に世界王者育成を目指して創設した。桑原さんは「全国大会を勝たなきゃ世界王者への道はない」と指導に力を入れている。

 雑居ビル3階にあるジムにサンドバッグの鈍い音が響き渡る。「ジュニア・チャンピオンリーグ全国大会」(日本プロボクシング協会主催)を目前に控え、選手たちは真剣なまなざしで練習に励んでいた。前身の大会を含め、同大会ではこれまでに計17人の優勝者を輩出。今大会では、西部日本地区予選を制した10人が王座を狙う。昨年は準優勝に終わった小学5年の黒川龍くん(10)は「リベンジだ」と力を込める。

 桑原さんがボクシングを始めたのは高校生の時。後にスーパーフライ級王者となる鬼塚勝也さん=北九州市出身=に憧れ、入門書片手に独学で始めた。進学した熊本大ではボクシング部に入り、九州地区の大会で優勝し、プロテストにも合格。ボクシングや学業に追われ、寝ることができたのは2日に1回だったが、世界王者を目指し、練習を積んでいたという。

 卒業後に愛知県の企業に就職。家庭の事情で古里に戻ってもボクシングを続けていたが、会社員との「二足のわらじ」で挑戦する限界も感じていたという。そんな時、地元のジムで手ほどきをした後輩が勝利した姿を見て、指導する楽しさを知った。

 33歳で自分のジムを開設、これまでに10人以上のプロボクサーを育てたが、まだ桑原さんの戦績を上回る選手は現れていない。ジム所属のプロの中西寛多郎選手(18)は「選手目線でとにかく熱い指導をしてくれる会長を成績で超えたい」と話している。

 現在、ジムには小学2年生から50代まで約40人が通っているが、それだけでは生計を建てられずアルバイトを続ける桑原さん。「世界王者になれ」と、自らのすべてをかけて夢を追い続けている。

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ