点在空き家、一体開発へ 北九州市 地権者情報、業者と共有

西日本新聞 一面

 北九州市は、一定のエリア内に点在する空き家、空き地などを一体で再開発するモデル事業に乗り出した。市が同意を得た地権者情報を住宅業者の団体に提供し、隣接地と合わせて土地の区画を広げるなど利用価値も向上する面的な整備につなげる取り組み。本年度中に市内3カ所のモデル地区を選び、その後は市全体に広げる。空き家の面的な対策は政令市で初めて。

 市によると、同市の空き家率は政令市で3番目に高い14・3%。駅に近い場所でも空き家が増え、個々の区画が小さい▽周辺の道路が狭い▽地権者の確認や意向が不明-などの課題を抱えるという。

 住宅業者だけでは、隣接地に空き家があっても地権者の把握などに限界があり、面的な再開発に至らないケースが少なくない。このため、市が持つ空き家情報を業者と共有することで、エリア全体の居住性や魅力の向上を図ることにした。

 既にモデル地区の候補地を選び、8月末から地権者に敷地の売却意向などのアンケートを実施中。早ければ10月ごろにモデル地区を選ぶ。具体的には(1)「街中の利便性が高い住宅地」を2カ所(2)「郊外の旧新興住宅地」を1カ所-定める。

 (1)は複数戸の敷地をまとめ、道路幅を拡張しながら区画の大きな新たな住宅地として売り出すことを想定。(2)は空き家を子育て世代向けに改修して域内の若返りを図ったり、住民の高齢化に合わせて福祉施設を新設したりすることを検討する。モデル地区選定後、自治会とも意見交換し、具体的な再開発が始まるのは来年度以降となる見通し。

 市内に多数ある住宅業者と地権者を市がどうつなぐかが課題だが、地場や大手の住宅業者をメンバーとする「モデル実施協議会」を市住宅供給公社内に今後設け、事業を進めるに当たってのルール作りを進める。市空き家活用推進室は「モデル地区の事例を成功させ、ほかの地域でも展開していく」としている。

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