「暴れても逮捕されない」警察が黙認?香港デモ参加者を襲撃、白シャツ集団の正体 関係者が証言

西日本新聞 一面

 7月下旬、中国本土に近い香港北西部の元朗地区で、「逃亡犯条例」改正案に反対するデモ参加者らが白いTシャツを着た集団に襲撃された事件について、地元関係者が西日本新聞の取材に応じた。市民を襲撃したのは犯罪組織「三合会」のメンバーと地元住民で「平和を乱すデモ隊を懲らしめるためだった」と証言。「暴れても逮捕されないという警察との暗黙の了解があった」と明かした。

 事件は7月21日夜、地下鉄の元朗駅構内で発生。香港島でデモに参加して帰宅途中の市民らが突然、木の棒などを持った白シャツ姿の数十人の集団に襲撃され、45人が負傷、うち1人が重体となった。

 証言したのは父親が三合会のメンバーという20代女性。父など関係者から聞いた話によると、21日は元朗地区に住む三合会幹部が武器を持って集まるよう構成員らに号令。「黒シャツのデモ隊と間違えて仲間を攻撃しないよう白シャツ姿で来い」と指示したという。

 白シャツ集団には三合会とは無関係の地元男性も多数参加した。女性によると、発端は5日前の16日にデモ参加者が元朗地区で開いた警察の暴力を追及する集会。三合会メンバーが「俺たちの縄張りでなぜ勝手に集会を開いているんだ」と会合を妨害したところ、デモ参加者が反発し、インターネット上で「マフィアから元朗を取り戻せ」「ヤクザが住む集落を燃やせ」といった投稿が相次いだ。

 「集落を守るため、三合会メンバーを含め少なくとも70~80人の地元男性がデモ隊襲撃に加わった」という。集団は駅構内や停車した電車内に乗り込み、無差別に市民に殴りかかった。

 香港メディアによると、何件も通報があったにもかかわらず、警察が到着したのは白シャツ集団が立ち去った後。棒を持った集団を見かけたのに警察は何もしなかったという報道もある。警察は翌日に6人を逮捕したが、女性は「三合会幹部と警察関係者は以前からの知り合い。今回は見逃すという暗黙の了解があったそうだ」と明かす。

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