諫早市で有明海再生シンポ 「次世代に向け議論を」

西日本新聞 長崎・佐世保版

 国営諫早湾干拓事業で「分断」された地域の再生や有明海の環境をどう取り戻すか-。8日に諫早市であった第10回有明海再生シンポジウム(西日本新聞社など後援)では、全国で取り組まれている森と海の循環や地域再生の活動が報告され、約100人の市民が耳を傾けた。

 基調講演した元NHKニュースキャスターでNPO法人ガイア・イニシアティブ代表の野中ともよさんは、社会や企業の理念が公害などを生み出した「20世紀型経営」を脱却して、ビジネスと地球環境や命の両立を図る「ガイア・コンピタンス経営」へ変わっていくべきだと主張。諫早湾干拓事業については「損得や忖度(そんたく)でなく次の世代のための議論を」と呼びかけた。

 宮崎県椎葉村で伝統的な焼き畑農業に取り組む椎葉勝さん(66)は「山が荒れれば海が荒れる。対立ではなく交流で意識を変える」と強調。今年で31年目を迎えた東北の漁業者による植林活動「森は海の恋人植樹祭」実行委員長の三浦幹夫さん(73)=岩手県=は「人の心に木を植えるためには、植える側の心がニュートラルにならなければ」と語った。

 三重県・志摩半島の離島を舞台にしたエコツーリズムや、福岡県柳川市の干潟で試みられるニホンウナギ再生の活動も紹介された。

 シンポジウムは柳川市のNPO法人「SPERA森里海・時代を拓(ひら)く」が主催し、県内では初めて開いた。

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