炭住の暮らし水彩で描く 飯塚市役所で故木村さん絵画展

西日本新聞 筑豊版

 炭鉱の風景を水彩で描いた画家、故木村健一さんの絵画展が9日、飯塚市役所1階多目的ホールで始まった。炭鉱労働者が通った浴場や炭鉱住宅での葬儀、結婚式など、かつての日常風景を描いた約60点を展示している。13日まで。

 木村さんは1938年、京都市生まれ。8歳で日鉄二瀬の炭鉱住宅(現飯塚市)に引っ越した。美術の道を志したが、経済的理由で断念。聴覚障害があり、飯塚市内の映画看板店などで働いて生計を立てた。結婚後は現在の嘉麻市に転居し、2006年に67歳で他界した。作品は、木村さんの恩師を通じて旧穂波町に寄贈され、現在、飯塚市歴史資料館が所蔵している。

 展示中の作品は1950~60年代の風景を、木村さんが自身の記憶や写真を参考に描いたものが多いとみられる。多くの作品に木村さんが記した解説があり、「日鉄二瀬鉱業所閉山」には「日本のエネルギー史を考えるとき一時代を築いた炭鉱と生活は後世にどうしても伝えなければならない大切な一ページだと思います」とつづられている。

 木村さんと親交があった同市の清水伸子さん(69)は「浴場では背中を流しあったり浴槽に潜って遊んだりしたことが懐かしく思い出される。まちの風景をたくさん残してくれ、炭鉱記録絵師の山本作兵衛さんに匹敵するくらいすてき」と話した。

福岡県の天気予報

PR

PR

注目のテーマ