心の不自由さを感じたら、ウニヒピリとおしゃべりしてみよう!

西日本新聞

 「ウニヒピリ」という言葉をご存じだろうか。ハワイの言葉で「内なる子ども」を意味し、「インナーチャイルド」にも対応する言葉だ。ネイティブハワイアンの伝統的な問題解決法「ホ・オポノポノ」は、自分の内なる子どもであるウニヒピリをケアし、会話することが問題解決の鍵であると言う。

本書では、ホ・オポノポノの実践者であり、世界的作家である吉本ばなな氏と、20代前半から、ホ・オポノポノを実践し、関連書籍を多く出版している平良アイリーン氏が、自分らしく豊かに生きる秘訣を語り合う。あまり馴染みのない言葉が頻出するが、どうか安心して本書を手にしてほしい。冒頭で紹介される吉本ばなな氏の短編小説が、ウニヒピリとの会話なるものを身近に感じさせてくれるし、小説に続く、ホ・オポノポノの解説が、ウニヒピリのケアとは、をイメージさせてくれる。

吉本ばなな氏のすごいところは、ホ・オポノポノを信奉するのではなく、観察し体験しながら自分流の向き合い方を確立しているところにある。平良アイリーン氏の繊細さ、的を射た表現も好ましく、共感を覚える。一見とりとめのない対談だが、肩ひじを張らない二人の様子が良い。その上で本質に切り込んでいくのだから決して甘くもない。“「生きやすさ」というのは「ラク」とは違います。人生には困難があるに決まっているなら、「その人らしい困難にあたるべき」ということですね。”(本文より)本当の自分を生きるとは、まさにこのことだろう。困難があっても「自分らしさ」を大切にすることができれば、真に生きやすくなるのだ。この自分らしさこそがウニヒピリである。自分の心の中にいる小さな子どもと対話する。自分の本音や体感を認識する。そうさせる力が本書にはある。ページをめくるたびに、心が浄化され、解放されていくのを感じられるだろう。

人間関係や家族、子育てや生き方ほか、人生に生かせるヒント満載。自分らしく生きたいのにうまくいかなかったり、自然に自分らしさを表現できなかったり、居心地の悪さや生きづらさを感じている人におすすめの一冊である。

 

出版社:講談社
書名:ウニヒピリのおしゃべり ほんとうの自分を生きるってどんなこと?
著者名:吉本ばなな、平良アイリーン
定価(税込):1,944円
税別価格:1,800円
リンク先:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000319432

西日本新聞 読書案内編集部

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