新規出店 市が「伴走」 空き店舗解消へ補助制度 北九州市 1年半で16店

西日本新聞 北九州版 米村 勇飛

補助制度を利用して今年6月に若松区に開店したカフェ「OhaNaCoffee」。少しずつ常連客が増えてきた 拡大

補助制度を利用して今年6月に若松区に開店したカフェ「OhaNaCoffee」。少しずつ常連客が増えてきた

 商店街などの空き店舗への新規出店を促す北九州市の補助制度「シャッターヒラクプロジェクト」が始まり、約1年半がたった。賃料や改装費を助成するだけでなく、開店後のアフターフォローにも取り組む「伴走型支援」で、今年9月までに16店が制度を利用して開店した。出店希望者の関心も高く、一定の成果を上げているが、課題は少なくない。

 制度は、おおむね30店舗以上が集積する商店街、市場で3カ月以上賃借されていない店舗が対象。原則、市内在住の個人や中小企業経営者、NPO法人などに申請資格がある。

 事業計画書の審査などを経て補助が決定すると、1年間の賃料か改装費のいずれかの50%(ともに限度額75万円)を補助する。正午から午後1時までを含む一日3時間以上営業することなどの条件がある。

 市は昨年2月、従来の空き店舗補助制度を「伴走型」にリニューアル。金銭的な助成に加え、出店者と近隣の商店街関係者との間をつなぎ、オープン後には店を訪問して困り事を聞き、問題解決のために税理士や行政書士らを紹介するなどして支援している。

 市商業・サービス産業政策課には今年8月までに約110件の相談があった。黄金市場(小倉北区)と若松商店街連合会(若松区)が主催した「空き店舗見学ツアー」でも市の担当者が制度を説明し、黄金市場で1件の新規出店につながった。

 一方、市の調べでは主要商店街での空き店舗率は昨年度は16・2%に上り、福岡市の2・6%(2017年度)などと比べて深刻だ。北九州市内の格差も大きく、最小の小倉北区の8・8%に対し、最大の若松区は46・7%に達している。市内の主要商店街での空き店舗は18年度で318店舗に上り、抜本的な状況改善には新規出店の加速が不可欠だ。

 全国の商店街にアドバイスを行う「商業タウンマネジメント」の東朋治社長(45)=神戸市=は伴走型支援のメリットを「出店希望者に商店街や地域の魅力を知ってもらうことが第一。出店前に周囲の環境やどんな人が住んでいるかなどを知ることはマーケティングとして重要で商店街の先輩のアドバイスは貴重だ。商工会議所などと連携を強め、経営のプロを巻き込むのも一つの手ではないか」と話す。

 市はプロジェクトの期限は設定しておらず、来年度も事業を続ける方針だ。問い合わせは商業・サービス産業政策課=093(582)2050。 (米村勇飛)

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