直方、商業地27年ぶり上昇 基準地価 飯塚は下落抜け出せず

西日本新聞 筑豊版 座親 伸吾

 県が19日に公表した本年度の基準地価(7月1日現在)では、筑豊地区は直方市の商業地(基準地2地点)が27年ぶりに上昇に転じた。国道200号バイパスに近い同市感田の1地点が、前年の横ばいから1・3%増となり、商業地全体を0・3%増に押し上げた。鞍手町も商業地(中山の1地点)が25年ぶりに下落から横ばいとなり、福智町では住宅地の伊方の1地点が上昇した。ただ、下落幅が拡大している自治体もあり、土地需要の明暗が分かれている。

 上昇した感田の地点は北九州市に近く、イオンモール直方から西に直線距離で約500メートル。周辺にはルミエールやトライアルといった量販店、ドラッグストアや飲食店が並び、新たな商業地域を形成しつつあり、分譲住宅やアパートも建設されているという。

 不動産鑑定士の波多野宏和さんは「直方市の同じ商業地でも駅前は疲弊しているが、イオンモールがあるバイパス沿いはニトリも進出し、郊外型は非常に人気がある。同市は人口の減り方も筑豊の中では少ない方で、地価の回復基調が強い」と話す。

 一方、筑豊の中心都市である飯塚市は、住宅地と商業地が共に依然として下落が続く。県内下落率10位の中にも住宅地で3カ所(八木山、長尾、山口)、商業地で1カ所(有井)が入った。旧町の下落幅が大きいが、中心部でも複数の地点で前年割れに歯止めがかかっていない状況だ。筑豊の工業地の基準地は全体的に、前年割れから横ばいへと回復傾向が目立った。

 筑豊地区の1平方メートル当たりの最高価格は、住宅地が飯塚市柏の森で3万7300円(下落率0・5%)、商業地が同市新飯塚で5万4千円(同0・9%)。

   ◇    ◇ 

 地区別概況は次の通り。

 【直方市】過去5年間の住宅着工件数は年間230-300戸で推移し、回復基調。

 【宮若市・鞍手郡】土地取引は低迷。鞍手町は九州自動車道にも近く、土地価格は需要の影響を受けている。

 【飯塚市・嘉穂郡】飯塚市の新興分譲地、好立地の分譲マンションの需要はおおむね堅調。

 【田川市郡】田川伊田駅や田川後藤寺駅の徒歩圏エリアでは、ミニ開発の団地を中心に比較的高値の取引がある。

 【嘉麻市】住宅・事業用地の需要は低水準。 (座親伸吾)

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