あるカフェでよく食べていた焼き菓子を久しぶりに注文したら

西日本新聞 社会面 酒匂 純子

 あるカフェでよく食べていた焼き菓子を久しぶりに注文したら、一回り小さくなっていた。ハンバーガー店ではお気に入りの一品が、かわいらしいサイズになっていた。いずれも価格はほぼ据え置き。わびしい。私の体脂肪のためには良いのだろうけれど。しんみりとぱくついた。

 こうした現象は、10年ほど前から顕著になってきたようだ。コストが上がったとき、価格を上げると売れなくなるから、容量を減らす。単身世帯には小さい方がいいし食品ロスも減らせる、と利点も主張されるが「実質値上げ」に変わりはない。

 来月から消費税率が上がる。食品の小型化は進むのだろうか。実質値上げとともに私が気になるのは、食べ物の大きさに合わせるように社会の雰囲気もじわじわ縮み、人々の考え方も内向きになっていかないか、ということだ。おいしいものが小さくなる寂しさは、それだけインパクトがある。 (酒匂純子)

PR

PR

注目のテーマ