【政治考】「政権批判の受け皿」は

西日本新聞 総合面 鶴 加寿子

 「安倍1強」に対峙(たいじ)していく一つの核が、臨時国会を前にようやく姿を現した。立憲民主、国民民主など、2017年の衆院選直前に分裂した旧民進党系が再結集し、衆参の共同会派が発足する。野党では、新党のれいわ新選組も共産党と連携し、もう一つの固まりとして台頭しつつある。次期衆院選に向け、「政権批判の受け皿」がどのような形になっていくのか注視したい。

 今回の3党派の再結集は来るべき衆院選をにらみ、「数の力」をもって国会論戦などで政府、与党に対抗し、存在感を高めていくことが狙いだ。

 だが、立民と国民はかつてたもとを分かった際の感情的なしこりをひきずっており、憲法や原発など重要政策面も考え方に距離がある。共同会派の過程でも人事など双方の主導権争いがあり、当初の合意予定が2日間ずれ込んだ。

 先の参院選では立民が結党時の勢いを維持できず伸び悩み、国民は議席数を減らした。一方で、れいわは比例代表で228万票を集めて2議席を奪い、最近は共産とも接近。政権批判の新たな受け皿に成長する雰囲気を漂わせ始めている。

 共同会派の背景にはこの危機感もあるが、まずは、内輪もめを繰り返して有権者の信用を失った旧民主・民進の反省を忘れず結束し、説得力のある主張を掲げ、政権をただしていく-。そこからしか道は開けない。憲法論議も注目される臨時国会で、早速真価を問われることになる。 (鶴加寿子)

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