炭鉱の記憶、地域再生 調査 50人にインタビュー 熊本大と西南学院大生

西日本新聞 筑後版 吉田 賢治

 三池炭鉱の記憶や地域再生をテーマに、熊本大と西南学院大の学生計17人が合同で、大牟田市や熊本県荒尾市で社会調査実習を行っている。熊本大は18~21日、西南学院大は17~20日に現地で寝泊まりし、かつての炭鉱労働者や、閉山後のまちづくりに関わる人など約50人に集中的にインタビュー。成果を来年3月までに報告書にまとめる。

 訪れているのは、熊本大文学部の3年生13人と、西南学院大国際文化学部の3年生4人。熊本大生は「炭鉱の生活史」「産業遺産でまちづくり」「大牟田・荒尾とコンテンツ・ツーリズム」「銀座商店街(大牟田市)の再生」のテーマで4班に分かれて聞き取り。西南学院大生は「炭鉱と娯楽」など各自の課題で実習している。

 「炭鉱の生活史」班の4人は18日、大牟田市の石炭産業科学館で、元炭鉱労働者や炭鉱社宅に住んでいた人に話を聞いた。元炭鉱マンの津留崎末男さん(81)は、20歳から3年間、ドイツで採炭技術の研修留学をしたことや、炭鉱労働者と現在も交流していることを話した。

 班員の坂本有貴子さん(20)さんは「聞きたいと準備していた分野を、津留崎さんがあまり経験しておられず、調査は難しかった。それでもドイツを拠点に欧州各地を巡った話など、当時の生活ぶりの話は興味深かった」と感想を述べた。

 学生たちは期間中、炭じん爆発事故の被害者の家族や支援者のほか、商店主、まちづくり団体メンバーからも聞き取りする。

 指導する熊本大の松浦雄介教授(社会学)は「炭鉱は学生たちにとって未知の世界なので、生の声を聞いて新たな視点を得られると思う」と期待した。 (吉田賢治)

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