【特派員オンライン】建国70年、ピリピリしすぎ?

西日本新聞 国際面 川原田 健雄

 休日、北京の自宅で過ごしていると助手が慌てた声で電話してきた。「中国総局のベランダにカメラを設置していませんか。警察が問題だと言ってます」。管理会社の担当者が総局内に入って確認するという。

 この日は中国建国70年の10月1日に実施される軍事パレードの予行演習日。総局が入るビルはパレードコースの沿道。最新兵器も参加するためか、演習中は窓のブラインドを下ろし外を見ないよう通知が出ていた。

 カメラを置いた覚えはないが、勝手に取材拠点に入られてはたまらない。急いで自転車を飛ばした。管理会社の担当者と部屋を見て回ったが、窓際にはカメラどころかほとんど物がない。唯一透明なプラスチック製の小さな食器ケースがあるだけ。担当者によると、警察は近くのビルから窓を一つ一つチェックしているという。担当者が警察に電話すると「もういい」との返事。勘違いだったようだ。

 パレードを前に北京では交通規制が敷かれ、インターネット上の監視も強まっている。「最新兵器と言ってもどうせパレードで公開するのに…」とこぼす担当者。政府に振り回される庶民の苦悩に触れた気がした。 (北京・川原田健雄)

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