3年連続で長期休業に 相次ぐ豪雨、復旧させては冠水 久留米の筑後川河川敷・ソフトボール場

西日本新聞 筑後版 平峰 麻由

 久留米市東櫛原町の筑後川河川敷にあるリバーサイドパークのソフトボール場が、今年もまた使えなくなっている。8月下旬の大雨による冠水被害の復旧に数カ月はかかりそうで長期休業は3年連続だ。予定された大きな大会も中止を繰り返し、毎年の利用者も半減。多額の費用をかけて復旧させては休業に追い込まれる現状に、市民からは疑問の声が強まる一方、運営する市も対策に頭を悩ませている。

 九州一円の小学生ソフトボールチーム約40チームが戦う「久留米市近圏小学生ソフトボール大会」。35年ほど前に始まり、今年も9月上旬に開催予定だったが3年続けて中止となった。

 主催する久留米市ソフトボール協会の井上公徳事務局長(71)は、水が引いた後の球場で、なぎ倒されたバックネット、土をえぐられたグラウンドを見ながら「今年2月末に復旧が終わったばかりなのに…。こんなに大会中止が続くと、さすがに次回からの参加者が減らないか心配です」と肩を落とした。

 ソフトボール場は、筑後川河川敷の有効活用を目的に1986年ごろ整備された。ただ河川敷はそもそも、川幅を広げることで増水時に住宅地などへ越水することを防ぐために設けられ、大雨の際は冠水することが前提。市公園土木管理事務所も「久留米市への降雨で単純に冠水しても問題はない」と話す。

 ところが2年前から復旧に数カ月かかる大きな被害が続いた。「上中流域で豪雨が相次いだのが原因。上流に大雨が降ると、流れの強い濁流が一気に流入して河川敷をえぐってしまうから被害が大きくなる」と同事務所。ソフトボール場は内野部分が土だけのため、芝生が根を張って強くなるゴルフ場やサッカー場に比べ、流れでえぐられやすいのも一因という。

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 復旧にはごみや不要な土の除去、新たな土を入れて固める作業が必要で、過去2年はそれぞれ約8カ月を要した。整備には国の復旧支援事業を活用したが、総事業費の3分の1は市が負担しなければならない。一昨年は約250万円、昨年は約450万円を市が拠出した。「さすがに3年連続となると国からの補助も出るかどうか…」と担当者は表情を曇らせる。

 今年、市は9月議会でソフトボール場復旧費として2500万円を計上する本年度一般会計補正予算を提案した。実際の復旧費総額は現段階では分からないが、国の補助が出なければ全額が市の手出しになる。

 使用不能を避ける対策としては施設の新設か、土を芝生に変更するなどの案があるが、同パークのようにソフトボールが4試合できる施設の新設には、膨大な予算と時間を要するので現実性に乏しい。芝生への変更については、競技歴40年以上の井上さんは「ボールのバウンドも変わり、満足なプレーはできない」と否定する。

 長期の休業で、昨年と一昨年の年間利用者は通常の約1万5千人から半減した。多額の費用をかけ復旧を続けるのか。ほかに手段はないのか。「競技者の意見を尊重しながら、災害に強い球場ができないか」。市の模索は続く。 (平峰麻由)

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