保険料二重払い防止 再発対策、70歳以上に営業自粛 かんぽ不正

西日本新聞 一面 宮崎 拓朗

 保険の不正販売問題を受けて営業自粛中のかんぽ生命保険と日本郵便が、10月からの営業再開に向けてまとめた再発防止策の内容が判明した。高齢者への不正販売を防ぐため、70歳以上の顧客への営業を自粛するほか、月額保険料が10万円以上の契約者への意向確認を強化する。不正の温床となった乗り換え契約についても、顧客への提案を禁止する。

 一連の不正販売問題では一部の局員が営業ノルマを達成する目的で、認知症の高齢者などに不必要な保険を多数契約させる悪質な事例が確認されている。両社は今年4月から80歳以上への営業を自粛していたが、対象を70歳以上に拡大。顧客からの希望があれば契約できるが、局員の営業実績に計上せず、家族への説明を義務付ける。

 月額保険料10万円(65歳以上は5万円)以上の保険に加入している顧客が新たに契約を申し込んだ際は、担当局員の上司が顧客から経済状況を聞き取った上、意向確認も徹底するという。

 乗り換え契約を巡っては2018年度までの5年間で、保険料が上がるなど顧客が不利益となった疑いがある契約が18万3千件に上っている。かんぽ生命は「本来、保険契約を継続することが契約者の利益にかなう行為」として局員が乗り換えを提案することを禁止。顧客から要望があった場合も、不利益事項の説明を丁寧に行う。

 局員が営業実績や手当金をより多く受け取る目的で意図的に旧保険の解約時期を遅らせ、新旧保険料を二重払いさせる契約を防止するための対策も導入。局員が解約手続きを取った際に、上司が過去7~13カ月間に新規契約がなかったかをチェックする。

 両社は20日までに、日本郵政グループ労働組合にこれらの再発防止策を提示。9月末までに研修を実施する。 (宮崎拓朗)

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