「おろくにん様」命日の祈り かくれキリシタン、復活の行事を初公開 平戸・根獅子集落

西日本新聞 長崎・佐世保版 福田 章

 平戸市の根獅子集落に伝わるかくれキリシタンの伝統行事「おろくにん様命日の祈り」が24日夜、大石脇町の市切支丹資料館を拠点に初めて公開された。

 「おろくにん様」とは、禁教令下、ひそかに守り続けたキリスト教信仰が役人の知るところとなり、根獅子の浜で処刑された6人家族の尊称とされる。「辻ノ神ノ水ノ役」と呼ばれる信者組織は、資料館近くのウシワキの森に6人を手厚くまつり、命日の旧8月26日に参拝するようになった。

 信者組織は1992年に解散し、行事はいったん途絶えたが、2013年に観光ガイドなども担う「ネシコつんのでさるこう会」が発足し、復活させた。

 午後7時、ちょうちんを下げた同会代表の瀧山直視(ただし)さん(69)に先導された住民8人が「聖地」へ。到着すると靴を脱いで石碑に清酒を振りかけ、お煮しめなどを供え、合掌と十字を切るしぐさを織り交ぜた祈りをささげた。

 資料館で取材に応じた瀧山さんは、おろくにん様の周辺は一木一草たりとも持ち出せない聖地であることや、根獅子のオラショは音声にならないことなどを説明。「独自の信仰を後世に伝えたい」と述べた。家族に連れられて参加した根獅子小5年の久保愛実さん(11)は「歴史を想像した。自由な時代に生まれてよかった」と話した。(福田章)

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