佐賀牛繁殖支援施設 整備へ JAからつ構想 国内最大の250頭飼育

西日本新聞 佐賀版 北島 剛

 県内産の肥育素牛(子牛)を増やそうと、JAからつ(唐津市)が、繁殖雌牛の種付けから出産までを農家に代わって世話する繁殖支援施設「ブリーディングステーション」を県内で初めて整備する構想を進めている。主要産地の唐津地域で国内最大の繁殖雌牛250頭規模を飼養し、子牛の大規模生産を目指す。

 県によると、県内では「佐賀牛」など牛の肥育が盛んだが、子牛は宮崎県や鹿児島県など全国から購入し、県内自給率は28・6%(2018年度)にとどまる。優秀な子牛が生産県で囲い込まれ、購入費も高値で推移しており、農家の経営負担になっているという。

 県内では肉用牛の繁殖農家の高齢化が進み、減少傾向にある。JAからつは11年から繁殖農家の子牛を預かって世話をする「キャトルステーション」を唐津市で稼働させたが、引き続き子牛の確保が課題という。

 このため、JAからつを中心に、県や市町、関係機関でつくるプロジェクトチームが昨年11月からブリーディングステーション整備を構想。JAからつが施設を設置、運営する。農家から預かる分も含めて繁殖雌牛250頭を飼養し、年間160頭の子牛を生産する構想だ。施設では、妊娠しにくい牛を農家から預かって治療やリハビリをしたり、優秀な血統の妊娠牛や受精卵を農家に供給したりする。分娩(ぶんべん)の時期を予測する情報通信技術(ICT)機器の実証事業などを行う。就農希望者の研修を受け入れ、担い手の確保や育成にも力を入れる。具体的な事業費や開設時期は未定。

 県は28年度までに自給率を33・3%に引き上げる目標を掲げる。ブリーディングステーション整備の効果について、JAからつと県畜産課は「子牛の増加だけでなく、佐賀牛の品質向上や農家の労働負担の軽減にもつながる」と期待している。(北島剛)

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