デフリンピックでV狙え! 世界ろう者水泳選手権 金持選手(唐津出身)200メートル背泳ぎ金

西日本新聞 佐賀版 津留 恒星

 ブラジルのサンパウロで8月下旬に開かれた「世界ろう者水泳選手権大会」で、唐津市出身の金持(かなじ)義和選手(25)が200メートル背泳ぎで優勝した。幼少期から水泳を続け、小学1年で難聴と診断されたものの、その後も競技を続けてきた。金持選手は「うれしいけど、まだ通過点」と語り、聴覚障害者が頂点を競う2021年のデフリンピックでの優勝を目指す。

 金持選手は、個人種目としては背泳ぎの50メートル、100メートル、200メートルの3種目に出場。50メートル、100メートルを3位で終え、200メートルの決勝を迎えた。前半にリードを許したが、焦らず、無駄な力を使わない泳ぎに集中。残り50メートルでトップに立つと、スピードに乗り、1着でゴールした。「昔から負けず嫌いな性格。勝ててよかった」と振り返った。

 唐津のスイミングスクールで指導していた母親の影響もあり、幼いころから水泳に熱中した。だが、小学1年の終わりごろに難聴と診断された。レース開始を知らせる音が聞こえず、光の合図を見てスタートするようになった。カメラのフラッシュを合図と間違えてフライングし、失格になったこともある。

 それでも努力を積み重ね、高校ではインターハイや国体にも出場。大阪体育大に進学すると、2年生でデフリンピックに初出場し、50メートル背泳ぎで優勝。当時の世界新記録を樹立した。

 その後も、ろう者の国際大会で金メダルを何度も手にしてきた金持選手。だが、17年に出場した2度目のデフリンピックでは優勝を逃した。「若い外国人選手の実力が目立ち、これから厳しい戦いになると実感している」という。

 現在は堺市で暮らし、週6日の練習に励む。身長が2メートルほどある屈強な外国人選手に勝つため、フォームの改善や細かい筋肉の使い方など技術の向上に力を注ぐ。「実力者がそろう中で勝つ方が達成感があって面白い。デフリンピックでは背泳ぎの3種目で優勝し、再び世界新を出したい」。その視線は、すでに2年後の金メダルにある。(津留恒星)

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