ソウル新ジャンルを先導するWONK “多様性”と即興力を武器に活躍 新譜リリース、福岡公演も

西日本新聞 木村 貴之

 バンドの各メンバーが吸収した音楽はヒップホップやクラシック、ポップス、ロックと多様でも、即興性重視のジャズが「共通言語」-。そう聞けば、ずいぶん年季の入ったユニットを想像するが、実は全員が平成生まれの20代。東京を拠点に活動し、世界で盛り上がる“フューチャーソウル”の日本での旗手とされる4人組バンド「WONK(ウォンク)」だ。そんな彼らが今夏リリースのミニアルバムを引っ提げ、福岡でステージを披露した。

 福岡市出身のキーボード江崎文武(あやたけ)(26)と、ボーカル長塚健斗(29)、ベース井上幹(かん)(29)、ドラム荒田洸(ひかる)(27)=3人とも東京出身=で構成。荒田が所属していた大学音楽サークルを通じて4人は出会い、2013年に結成した。バンド名はジャズピアニストの巨匠セロニアス・モンク(1917-82年)にちなんで命名。モンクの「M」をひっくり返し「W」とした。

 16年リリースの初アルバム「Sphere(スフィア)」はCDショップ大賞ジャズ賞を受賞。根底にある多様な音楽性が高く評価され、脚光を浴びた。ジャケットデザインはモンクの肖像をモチーフにした。

 その後、東京ジャズやフジロックフェスティバルなどの大舞台も経験。米のジャズ歌手ホセ・ジェイムズのアルバムに参加、ヨーロッパ公演を成功させるなど活動の場を海外にも広げる。

 フューチャーソウルはジャズやヒップホップ、ファンク-が垣根を越えて融合し、ソウルを主軸に置くという音楽の新ジャンル。欧米を中心にブームが広がる中、WONKが力強く存在感を示しているわけだ。

 バンドの強みは個々のルーツ音楽の多様性が挙げられるが、これに限らない。楽曲は歌詞がすべて英語。作・編曲をはじめ、レコーディング、CDジャケットやミュージックビデオの企画なども自前で手掛ける。ジャズやソウルの本場・米国にもストレートに、自分たちの音楽を手作りの「カルチャー」として届ける。

 新譜「Moon Dance(ムーン・ダンス)」は、優しく包み込まれるようなリズムとメロディーで作る都会的な音空間にハイトーンの歌声が幻想的に絡む「Blue Moon」など5曲収録のミニアルバム。8月中旬、福岡市中央区のライブハウスでは収録曲を含む十数曲を演奏。9月下旬、同市・天神一帯がフェス会場になる九州最大級の音楽イベント「ミュージックシティ天神」(MCT)では市役所広場で無料ライブを披露し、ファンを魅了した。(木村貴之)

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