免許の有無、目の調子、異変あれば眼科へ まつげのおしゃれ、細心の注意を

西日本新聞 黒田 加那

 「目ヂカラ」アップのおしゃれとして、定着した感の強いまつげエクステンション(まつエク)。最近では、新たなまつげの美容法も登場しているが、一番大事なのは目を守るための配慮。簡単なチェックポイントを設けてみた。

 (1)目の調子良い時に

 福岡市の「アイクリニック天神」(大倉萬佐子院長)には、無免許店による不適切なまつエク施術などが原因で、目にトラブルを抱えた多くの人が訪れる。目の周りが腫れた、まつげが抜けたといった症状のほか、角膜炎や結膜炎になってしまった人もいる。

 瞳から1~2ミリの位置にあるまつげに人工毛を接着する施術は難しく、下手にやれば毛で目を傷つけたり接着剤が目に入ってしまったりすることもある。また接着剤から揮発した成分が目に刺激を与えてしまうこともあり、「既に目が傷ついていた、ドライアイといった状態でまつエクをするのは危険」と大倉院長は注意を促す。

 (2)まずは免許の確認

 不適切な施術で健康被害が相次いだことから、国は2008年、美容師免許の取得を義務付けた。

 国民生活センターは、施術を受けた10代~50代の女性千人に対するアンケートを実施した。「サロンを選ぶ際に重視していること(複数回答)」という設問では「技術の高いスタッフがいる」(519人)▽「価格が安い、割引制度がある」(446人)▽ネット上の評判が良い(249人)といった項目が上位を占めた。

 一方で「スタッフが美容師免許を持っている」(201人)は回答者の2割にとどまった。安全な施術のため、まず確認してほしい項目だ。

 最近では美容師法の規制を逃れるため、店が有料でまつエクのやり方を指導して客自身に施術させる「セルフ方式」をする店も出てきている。業界団体「日本アイリスト協会」の志太しおん代表理事は「非常に危険」と声を強めた。

 (3)異変あれば眼科へ

 2000年代、若い女性に人気だったのはつけまつげやまつエクを使って目元を大きく華やかに見せる「デカ目」だった。近年ではナチュラルなメーキャップが好まれるようになったこともあり、「まつエクによる患者は減った印象」と大倉院長は語る。歩調を合わせるように、国民生活センターへのトラブル相談の数も減少傾向にある。

 一方で、まつエクだけでなく、パーマ剤でまつげを上向きにカールさせた状態を保つ「まつげパーマ」の不適切な施術や品質の悪いカラーコンタクトレンズの使用など、美容に関する原因で目にトラブルを抱える患者は後を絶たない。

 大倉院長は「日頃から目の状態をチェックし、異変があればすぐ眼科を受診してほしい。まずは安全第一で、おしゃれを楽しんでほしい」と求めている。(黒田加那)

 まつげエクステンション まつげの一本一本にナイロンなどでできた人工毛を接着剤で付ける施術で、地毛よりも長く濃いまつげに見せることができる。目の充血や角膜炎などの健康被害が相次ぎ、厚生労働省は2008年に通達を出し、美容師免許がなければ施術ができなくなった。


 

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