小学校跡を再興拠点に 南阿蘇村の立野、黒川地区 校舎は交流や展示の場、運動場には公営住宅

西日本新聞 熊本版 佐藤 倫之

 熊本地震で大きな被害を受けた南阿蘇村で、旧小学校跡地が再興拠点へと整備されつつある。旧立野小校舎内には18日、阿蘇カルデラの成り立ちや地域史、ダム建設計画などをテーマにした展示室が開設。旧長陽西部小のグラウンドには20日、災害公営住宅10戸が完成した。いずれも過疎・少子化に伴い、2012年3月に閉校。熊本地震時は住民の避難所になった場所で、情報発信や展示、震災遺構を巡るツーリズム拠点としても生まれ変わろうとしている。

 旧立野小に開設されたのは「あそ立野ダム広報室」。国営立野ダム建設工事を進める国土交通省九州地方整備局が設けた。ダム工事関連の資料ばかりでなく、昭和時代の写真も展示。かつて峡谷にあった木造4階建ての旅館や旧国鉄時代の蒸気機関車(SL)の写真なども展示されている。

 村と熊本大は8月、連携協定を結び、同校舎で大学教員らが定期講座も開講するようになり、住民の防災学習や観光情報発信に活用しようとしている。

 かつて東海大学生の下宿アパートが多くあった黒川地区では、旧長陽西部小のグラウンドに20日、村内3カ所目となる災害公営住宅が完成。10月末には最後となる別の団地も完成し、計94戸の整備を終える予定。

 小学校舎は現在、農場実習に通う東海大生の弁当調理に使われているほか、住民と視察団体の交流の場にも活用されている。村では来年度、校舎の耐震補強・改修に取り組み、活用の幅を広げたい考え。

 吉良清一村長は「かつてのにぎわいを取り戻し、人々が住みやすい地域に整備していきたい」と話した。(佐藤倫之)

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