第九歌い継ぐ人々に密着 田川の伊田中 全国中学放送コンで最優秀

西日本新聞 ふくおか版 大坪 拓也

 8月に行われた「第36回NHK杯全国中学校放送コンテスト」で、田川市立伊田中学校放送部が手掛けたドキュメンタリーがテレビ番組部門の最優秀賞を獲得した。作品は「音魂(おとだま) 30000のフロイデ!!」。ベートーベンの交響曲第九番(第九)に魅せられた地元合唱団や指導者に密着し、国や世代を超えて歌い継がれる楽曲の魅力を活写している。

 8分間の作品は、地元の「田川で第九を歌うバイ合唱団」と、同中OBで田川市芸術教育アドバイザーを務める指揮者の木村厚太郎さん(38)を主人公に展開。木村さんたちは3万人で第九を合唱する大会の実現を目指しており、団結を確認する記念公演に向け練習を積む姿をカメラが追う。

 合間にベートーベンの劇的な人生をイラストで振り返ったり、第九に関する著書がある人物にインタビューしたりして楽曲の背景を理解できるよう工夫した。

 作品は5~7月に部員6人が試行錯誤しながら作り上げた。時に10台のカメラを併用し臨場感を演出、曲やナレーションを効果的に入れた。思いに肉薄して作品に反映するため、生徒も自ら練習に参加。木村さんの指導を受けて発声練習し、公演で共に歌声を響かせる場面も収録した。

 テレビ番組部門には144作品の応募があり、構成力や撮影方法のユニークさも評価され、頂点に輝いた。作品名のフロイデは、ドイツ語で歓喜を意味する。

 今月10日には部員や合唱団メンバーらが小川洋知事に結果を報告。中3の万束裕貴部長(15)は取材に「第九に出会えたことは一生の宝。地域の人口が減少する中でも文化的活動が盛んなことを示せた」と喜びを語った。 (大坪拓也)

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