最近、好きな言葉ができた

西日本新聞 社会面 河野 賢治

 最近、好きな言葉ができた。「ほら、できただろ」。引きこもりの若者の就労を支援する団体の鳥巣(とす)正治さん(60)がよく口にするという。人を勇気づける響きがある。

 鳥巣さんによると、引きこもりは不登校や就職の失敗、退職などで陥ることが多い。面談すると「自分なんて…」と負の感情が口をつく。自信を失い、相談相手もいない。それが共通点だそうだ。

 だから、ボランティアでも何でもいいので達成感を味わってもらう。成功体験を重ねるたび、この言葉を掛ける。みんな少し、表情が変わる。

 国の調査では、引きこもりの人は若年層と中高年で100万人を超えるようだ。一人でも多くがつまずきから立ち直り、自分らしく生き、働く喜びも感じてほしい。

 引きこもり支援でも、学校でも、家庭でも人を後押しできそうな一言。小学生の息子に口うるさく接してしまう私も言ってあげたい。「ほら、できただろ」 (河野賢治)

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