ラグビー米代表の「誇り」支え 家族でユニホーム刺しゅう 福岡市の業者

西日本新聞 社会面 上野 洋光

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に出場している米国代表チームの「誇り」を福岡市南区の刺しゅう業「マルカ」(森山久司社長)が支えている。大会で使用するユニホームの刺しゅうは、同社が試合ごとに家族3人で2、3日で完成させる。「心を込めて仕上げたユニホームで駆け回ってもらいたい」。森山さんも米国チームと心一つに連日、奮闘している。

 「ユニホームは代表選手がその試合だけに着るチームの誇り。納期が短い中、選手別に国際大会出場回数(CAP)も伝統通りに入れてくれた。全て完璧」。9月30日に同社を訪れ、1着ずつ確認したチームマネジャーのクリス・ハンソンさん(56)は称賛した。この日手渡したユニホームは、2日に福岡市のレベルファイブスタジアムであるフランス戦で着用する。

 森山さんは開幕戦から米国の全試合のユニホームを手掛ける。2日の試合のメンバー表が送られてきたのは9月28日朝。同30日が納期で、妻美智子さん(59)と長女歩美さん(36)の家族総出で作業した。

 まずは選手のユニホームのサイズを間違えないように背番号のプリントを圧着。難しいのは左側面の裾部分の刺しゅうだ。縦7センチ、横8センチの大きさで「選手名、選手登録番号、CAP、試合の日付、場所」などを専用の機械で縫い込む。試合中に破れることもあるため、先発出場選手は2着分、控え選手分を含め計41着分を2日間で仕上げた。

 米国チームは大会前に数十社に問い合わせたが、「発注から2、3日では納品は無理」と断られた。開幕まで1カ月を切った8月下旬に打診を受けた森山さんは「困っているようだったし、W杯は光栄なので無理でも引き受けた」という。

 2日の試合には家族で招かれている。「私たちのユニホームで、ぜひ福岡で1勝を」 (上野洋光)

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