「覚えることいっぱい」 レジ変更に店員、複雑さ客も戸惑い 消費税10%初日

西日本新聞 佐賀版 星野 楽 津留 恒星 金子 晋輔

 消費税率が10%に上がった1日、県内の飲食店主や消費者たちは5年ぶりの増税をどう受け止めたのか。この日の動きを追った。

 午前10時 訪日外国人客でにぎわう唐津市呼子町の朝市通り。屋台で海産物を販売する大山ユキ子さん(72)は購入客に無料で提供していた保冷バッグの有料化を検討している。「サービスするばっかりでは店をやっていけない」

 同37分 「価格すえ置き宣言!」「ポイントよりも値引き」の案内板を店頭に置いた佐賀市兵庫北2丁目のコスモス佐賀兵庫店。老若男女が普段と変わらず日用品を買い求めた。トイレットペーパーや靴下などに千円近く使った男性(80)は「増税は気にせん。若い世代のため年寄りも貢献せな」と笑った。

 同11時5分 鳥栖市の鳥栖商工団地そばのガソリンスタンド。給油客の列ができた前日と違い、閑散としていた。「昨日は普段の1・5倍は売れたが、前回の増税の時より駆け込み需要は少なかった。拍子抜け」と50代の男性店長。

 同10分 唐津市の朝市通りの駄菓子店あたごはポイント還元のキャッシュレス決済を導入した。店主の武谷八重さん(43)は「通りには観光客も多いので導入したけど、店に来る客の中心は子どもたち。小銭を握りしめて来るから無意味かな」。

 午後0時45分 店内飲食もできる鳥栖市曽根崎町のおべんとうのヒライ鳥栖商工団地前店。持ち帰りと店内飲食で異なる税率に対応するレジにしたほか、キャッシュレス決済も近く導入する。従業員の徳島栄子さん(34)は「機械の説明書を渡されたばかり。覚えることがいっぱい」と苦笑い。

 同2時25分 唐津市大名小路のスーパー、まいづる本店内にあるイートインスペース。にぎりずしをほおばっていた主婦(56)は、店内飲食を会計時に伝え損ねた。「商品は同じなのに、複雑ね」

 同3時半 鳥栖市永吉町のレストラン大夢(タイム)は、トラック運転手が集まる店。持ち帰りも可能だが、宮崎市の長距離運転手の小堀裕仁さん(27)は、10%の税率でもできる限り店内で食事をしたいという。理由を尋ねると、こうぽつり。「食事の時くらいは誰かと話したいからね」(星野楽、津留恒星、金子晋輔)

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